RCRの2021年通期の決算
2021年通期の売上高は、スポンサーがProperty-for-Share Swapにより当社に譲渡したオフィス資産12棟とビル賃貸中のサイバージェイトセンタービル2棟の合計14棟の投資不動産から20億8,792万ペソとなりました。
経費は4億897万ペソとなり、これには管理手数料が含まれています。ファンドマネージャーとプロパティマネージャーに1億8,197万ペソ。管理報酬は、2021年12月31日現在、純資産額の0.30%を占めています。
法人税等調整額は、主に配当金からの法人税控除によりゼロとなりました。
当期純利益は16億7,895万ペソとなりました。
RCRの2021年通期の財務状況
2021 年 12 月 31 日現在の総資産は 617億2,309万ペソとなりました。
現金・預金および現金同等物期末残高は13億7,325万ペソとなり、主に営業活動から得られたものです。
受取債権は4億5,005万ペソとなりました。このうち、売上債権は未請求のものです。
その他の流動資産は8,431万ペソとなりました。これには、前払いに係る前払税額が含まれます。
投資不動産は598億416万ペソとなりました。この資産は、Property-for-Share Swapにより取得した投資不動産と、Bases and Conversion Development Authority (BCDA) とのシグマ用地の長期賃借契約から生じる使用権資産から構成されています。
その他の固定資産は1,132万ペソとなりました。これは、当社が支払った金額です。Robinsons Equitable Tower Condominium Corporationから請求された金額を資本支出に充当するものとします。
買掛金およびその他の未払金は3億3,736万ペソとなりました。これは主に、プロパティ・マネジメント会社およびファンド・マネジャーからのマネジメント・フィーに関する未請求分および水道光熱費やその他の費用に関する未払金です。
預金およびその他の負債(流動・固定とも)は11億388万ペソとなりました。この金額は、主に、賃借人による誠実な業務の遂行を保証するために賃借人から受け取った預り金です。
RCRの2021年通期の連結キャッシュ・フロー計算書
営業活動から得た現金・預金および現金同等物は、2021年9月末時点で、26億1,000万ペソでした。営業活動によるキャッシュ・フローは会社の本業を示す部分なので、プラスになっているのが望ましいです。
投資活動に使用した現金・預金および現金同等物は、2021年9月末時点で595億7,800万ペソでした。投資活動によるキャッシュ・フローは成長に向けて積極的に投資を続けている会社であれば、マイナスとなるのでマイナスになっているのが望ましいです。
財務活動から得た現金・預金および現金同等物は、2021年9月末時点で583億4,200万ペソでした。財務活動によるキャッシュ・フローがプラスの場合は、設備投資などのために借入れを行っています。財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスの場合は、借入金の返済を行っています。
RCRの2021年通期の経営状態
売上高総利益率は販売する品物や提供するサービスの利益率のことです。業種によって違いはありますが20%以上を目安としています。
売上高営業利益率とは、売上高に対する営業利益の割合を表す指標です。業種によって違いはありますが10%以上を目安としています。
自己資本利益率 (ROE)は自己資本を活用して利益をどれくらい計上できたかを見る指標です。10%以上を目安としています。
総資産利益率 (ROA)は、資産全体に対して、どれだけの利益が生み出されているのかを計る指標です。5%以上を目安としています。
売上総利益率: -%
売上高営業利益率: -%
ROE: 2.80%
ROA: 2.72%
自己資本比率は、比率が高いほど、企業が必要な資産を最小限の負債で効率的に調達していることを示しています。業種により比率は違いますが、30%以上は良好です。
流動比率とは、すぐに現金化できる流動資産がどれくらいあるかを示しています。130~150%ほどが通常で100%を切っていたら、危険水域です。
当座比率が100%以上あれば、短期債務返済能力は十分あるものと判断することができます。
負債比率は、負債比率は、企業の資産のうち負債によって賄われているものの割合を示す財務比率です。100%を超えると借金への依存度が高くなります。
固定比率は、自己資本に対する固定資産の割合のことです。100%が基準となり100%を超えると借金で固定資産を調達しています。
固定長期適合率は、数値が低ければ安全性があり、100%を超えると資金繰りが苦しいです。
自己資本比率: 97.26%
流動比率: 369.55%
当座比率 : 353.22%
負債比率: 2.81%
固定比率 : 99.64%
固定長期適合率: 97.73%
キャッシュフローマージンは、売上がどれくらい効率的にキャッシュフローを稼いでいるかを示す指標で、15%以上を目安としています。
利益構成比率は、営業キャッシュフローにおける利益と減価償却費の割合を見る指標で、低い方が安定的なキャッシュフローを見込めます。目安は50%以下です。
キャッシュフローマージン: 124.98%
利益構成比率: 99.28%
RCRの株価
企業名: RL Commercial REIT, Inc. (RCR)
セクター: 不動産
サブセクター: 不動産
時価総額: 808億8,534万7,211.61ペソ(2022年2月21日付)
浮動株比率: 36.51%
* 2022年12月からは、指数への組み入れに必要な浮動株比率が20%に引き上げられます。
したがって、当サイトでは20%を下回る場合は低いと判断しています。
EPS: 0.404ペソ
BPS: 6.03ペソ
PER: 48.96倍
PBR: 3.28倍
RCRは、1988年5月16日にRobinsons Realty and Management Corporationとして証券取引委員会 (SEC)に登録され、2021年4月15日、SECは、現在の社名への変更および不動産投資信託への主要目的の変更を承認しました。当社のスポンサーはRobinsons Land Corporation (RLC)です。
RCRの週足チャートは、年初から下落をしていましたが、今週20週移動平均線(緑の線)でバウンスをして、7%以上上昇をしていましたが、ウクライナ情勢でロシアが軍事行動を行い、株価は前週比0.26%で取引きを終えています。株価のサポートは7.40ペソ、レジスタンスは8.94ペソです。
まとめ
RCRの2021年通期の決算内容は、売上総利益率は-%、売上高営業利益率は-%でした。ROEは2.80%、ROAは2.72%でした。株主資本、資産から効率よく利益を出せていません。
自己資本比率は97.26%、流動比率は369.55%、当座比率は353.22%、負債比率は2.81%、固定比率は99.64%、固定長期適合率は97.73%でした。自己資本比率、流動資産、当座比率は高く、短期債務返済能力は十分あります。借金への依存度は低く、資金繰りが苦しい状況ではありません。
キャッシュフローマージンは124.98%、利益構成比率は99.28%でした。売上げから効率よく稼いでおらず、安定的なキャッシュフローが見込めません。
EPSは0.404ペソ、BPSは6.03ペソでした。EPS 、BPSは共に前年同期、前四半期を上回っています。PERは48.96倍、PBRは3.28倍でした。株価は割高です。
経営状態と株価を総合的に見ると、5段階評価 (S, A, B, C, D)はBランクで普通です。
ランク
上記まとめの16項目 (各1ポイント)を元にランク付けしました。
過去に自己分析した銘柄も記載しています。
RCRと同セクター:不動産、同サブセクター:不動産は、
HOUSE、ALI、AREIT、CLI、DD、DDMPR、FLI、RLC、VLLがあります。
S 非常に良い (13~ )
16.
15.
14. NIKL, EAGLE
13. SCC, EMP
A 良い (10~12)
12. CNPF, GMA7, FGEN, HOUSE
11. MPI, TEL, CHP, FCG
10. MONDE, AGI, FB, WLCON, DDMPR, DD
B 普通 (7~9)
9. FLI, RLC, AEV, DNL, RCR
8. PGOLD, CNVRG, VLL, AP, ACEN, IDC, FRUIT
7. JFC, ALI, AC, SSI, MM, MEDIC, GLO, PX
C 悪い (4~6)
6. SM, CLI
5. AREIT, BDO, MWC
4. BLOOM, APX
D 非常に悪い (0~3)
3. ALLDY, PHR, ABS
2. DITO, PHA, 2GO, MWIDE, MAC
1.
0. CEB